現状、問題のない空き家でもそのまま放置しつづければ、いずれ「問題の空き家」になることは避けられないでしょう。
では、問題の空き家にさせないためにはどんな方法があるのか?
空き家を発生させたり放置しないために、空き家をどうするか方針を決め、その方針に合ったサービスなどを活用することが重要です。
例えば、空き家を「売りたい、貸したい」と考えているのであれば、不動産に相談するだけではなく「空き家バンク」に登録したり、最近では空き家活用サービスを展開している民間企業も増えてきています。
ここでは空き家を放置しないための主な方法を3つお伝えします。
自治体に空き家について相談をする
全てではありませんが、自治体によっては空き家の相談窓口が設置されており、空き家の所有者の希望や方針に合った専門家や事業者等の紹介を行っている自治体もあります。
既に相続して空き家を所有している、あるいは近いうちに空き家を相続する可能性があるが、空き家を何とかしたいが何をどうしたら良いのか、何からすべきなのか分からない、どこに相談すれば良いのかも分からない。などといった場合、先ずは空き家がある自治体に相談してみましょう。
空き家・空き地バンクに登録する
空き家を「売却したい・貸したい」と考えているのであれば不動産に相談するだけではなく、空き家・空き地バンクに登録するという方法もあります。
空き家・空き地バンクとは、空き家対策として各地方自治体などが空き家や空き地の情報を、WEBサイトを活用する等して利活用を希望している方に紹介している取り組みで、現在、全国の約7割の自治体が設置・運営しています。
都市部や市街地の空き家なら、買い手や借り手は見つかりやすいですし、不動産も積極的になってくるでしょう。
しかし、郊外になればなるほど買い手、借り手とも少なくなりますし、価格も安くなるため不動産も消極的になる傾向にあります。
そうした時に空き家・空き地バンクに登録しておけば、全国の空き家を「買いたい・借りたい」といった人が登録された物件の中から自分に合った物件を検索でき、申し込みをしてきた人に売却したり、貸したりすることができます。
まずは、お持ちの空き家のある自治体が「全国版空き家・空き地バンク」を設置しているか確認してみましょう。
国土交通省「全国地方公共団体空き家・空き地情報サイトリンク集ページ」
空き家管理サービスを利用する
空き家は放置せず、適切な管理がされていればトラブルはほとんどおきないでしょう。しかし、現実問題として忙しかったり遠方に住んでいるため、自分で適切な管理を行う時間がないという方が多いかと思います。
そういった方のためにおすすめするのが、民間企業が有料で行っている「空き家の管理代行サービス」の利用です。
具体的なサービスの内容や費用は事業者によって異なりますが、定期的な巡回を行い目視による外観のチェックや、写真付きで報告をしてくれるサービスなどがあります。中には、オプションで郵便物の整理や不法投棄などのゴミの処理、雨漏りの修繕、枝や雑草の手入れなど様々なサービスをしてくれるところもあります。
もし、あなたが空き家の管理で困っていたり悩んでいるのであれば、「空き家の管理代行サービス」を行っている民間企業に依頼するのも一つの手かと思います。
その際は、2〜3社に相談してみてご自身に合ったサービスを提供してくれるところを選ぶことをおすすめします。
このように空き家を放置しないための選択肢はさまざまなので、ご自身やお持ちの空き家がある地域の特色を見て検討するのも良いかもしれません。